2009年10月27日火曜日

皮膚感覚を愉しむ 『恐るべき子供たち』 コクトー

虚ろ
虚ろ posted by (C)nonkuri EOS Kiss X2 + SIGMA 50mm F1.4 EX DG HSM


 基本的にはイメージの小説。詩人が書いた小説、というイメージ。
 この小説の良さというのは、作者が文章として示す、場が人にもたらす作用、皮膚に感じる何か、そういう感覚の表現である。その感覚を共有できるかで、この小説を愉しめるかが決まる。まぁ、多かれ少なかれ小説というのはそういうものだが、特にその感が強い。
 コクトー自身による挿絵が多数挿入されている。上手か下手かはよくわからないが、お得感はある。
 訳者による解説が丁寧なのも良い。


恐るべき子供たち

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