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(C)のんくり ニコルソン・ベイカー著『もしもし』を読む。
海外の小説を読みたいとき、選択のしかたのひとつに「翻訳者で選ぶ」という方法がある。これも訳者が岸本佐知子であるので購入したものだ。岸本佐知子は、柴田元幸、村上春樹等と並んで良質な(あるいは個人的に好みの)小説を翻訳している翻訳者である。
本書は、本国アメリカでは、モニカ・ルインスキーがクリントン大統領に贈った小説として有名だ。内容を簡単に書くと「成人向けのいわゆる会員制セックス・テレフォンで、男女2人が想像力の限りをつくして自分たちが何に一番興奮するかを語り合う」となる。簡略化してしまうとどこが面白いのかよくわからない小説である。
この本を楽しめるかどうかは、著者ベイカーの特徴である「日常の微細な事象に対する想像力豊かだが少々細かすぎる考察」を楽しめるか、ということにかかっている。Twitterでの他人の細かなつぶやきを楽しめる人には向いているのではないか。
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