2009年10月16日金曜日

基準を作る

灯火
灯火 posted by (C)nonkuri EOS Kiss X2 + EF-S 17-55mm F2.8 IS


 3つのカップにダージリン、アッサム、ウバと3種類の産地の紅茶が淹れてあったとする。
 このうちのいずれかを飲んでその産地が3種類のいずれかと尋ねられたら、紅茶好きの人なら簡単に答えられると思う。
 別に特殊な能力が必要なわけではない。実際に上の3つの産地を飲み比べれば、たいていの人は違いがわかるのだから。単に味の基準ができているかどうかの問題である。紅茶好きの人は、ダージリンならダージリンをそれと意識して繰り返して飲んでいるので基準ができており、同定できるわけだ。

 こういうことは別に味覚に限った話ではなく、およそどんな感覚でも繰り返しある種類のことをそれと意識しているうちに、自分の中に基準ができてくる。細かな差異が判別できるようになってくる。それが訓練であり修行である。そして、その違いを感じる敏感さ、というのが、その人がその分野に向いているかどうかの指標となるのだと思う。

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