2017年5月6日土曜日

イヤフォンで音楽を愉しみながら考える

夏日
α6500 & SIGMA 35mm F1.4 DG HSM Art

 スピーカーを通して音楽を聴くことと、イヤフォン・ヘッドフォンで音楽を聴くことって、まったく別の体験ですね。
 音楽を楽しむ心地よさの根本が違うような気がしています。
 イヤフォン・ヘッドフォンだと細部のニュアンスを聴きとるのが気持ち良いです。細かいピアノのタッチや、ヴァイオリンの弦の震えや、ヴォーカルの息遣い。そういうのが喜びに繋がってきます。
 一方でスピーカーで音楽を聴くときは、細かいところはおいておいて、より全体的なものを愉しんでいるような気がします。オーケストラの分厚い響き、重厚感のようなものですね。
 超高級なシステムを組んで専用のリスニングルームでもあれば、あるいはその両方を楽しめるのかもしれませんが、私の場合はそんなことがありえない話なのが残念です。

 話変わって。
 そもそもスピーカーで音楽を聴くときは、右からのスピーカーの音も左からのスピーカーの音も両方の耳に入ってくるわけです。入ってくる量や時間に差があって、それが定位に繋がってくる。
 一方で、イヤフォン・ヘッドフォンは右の音は右耳にしか入らないし、左の音は左耳にしか入らない。左右分離したものを聴いているわけですから、スピーカーで聴くのとは違う音楽を聴いているといってもいいような気がします。どうせ脳でひとつになるだから言い過ぎな気もしますが。
 加えて最近、クロストークをなくすためのグランド分離に対応した製品が増えてきておりまして、そうなるとますます左右の分離が進むわけですが、そんなことを考えだすとむしろシングルエンドの方があるべき音楽を聴いているようにすら思えてきます。
 まぁ、そんな細かいことは気にせず、自分の好みの音を出すものを探すのが大切といえば大切なのですが。

 ところで。
 スピーカーのように右の音と左の音を混ぜるようなイヤホン・ヘッドフォンの再生装置は存在しないのでしょうかね。
 もちろん、右耳用と左耳用で左右のミックスのバランスなどは変える必要はありますが(同じだったら単なるモノラル)、原理的に言えばそれで初めてスピーカーで聴くのと同等になるように思います。
 もしかして、サラウンド・ヘッドフォンがそういう仕組みなのかな?

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