2010年8月9日月曜日

老人の次は子供をテーマとした小説を読んでみました 『昨日のように遠い日―少女少年小説選』(柴田元幸 編)

せいぞろい
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 前回は老人をテーマとした短編集を読んだので(老人であることは一種のファンタジー  『いまどきの老人』(柴田元幸 編訳  畔柳和代 訳))、こんどは子供をテーマとした短編集をセレクト。同じく柴田元幸氏の編による『昨日のように遠い日―少女少年小説選』です。

昨日のように遠い日―少女少年小説選


 子供をテーマとしているといっても一般的な少年小説・少女小説(たとえばアーサー・ランサムの一連の作品や『赤毛のアン』など)とはかなり味わいが違います。不条理であったり、距離をおいたユーモアを持ったものであったり、普通でない小説が多い。おまけに特別付録して二十世紀前半のアメリカの新聞漫画がついてきます(単行本に折り込まれた別紙として挟まれているので書店で買うときはちゃんと付いているか御確認を)。
 特に気に入ったのはスティーヴン・ミルハウザーの『猫と鼠』。こういうものが文章として成り立つのですね。

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