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夕焼け雲 posted by (C)nonkuri EOS Kiss X2 + EF100mm F2.8Lマクロ IS USM
シャンソン歌手の石井好子さんのエッセイ集、『巴里の空の下オムレツのにおいは流れる』を読みました。
雑誌『暮しの手帖』での連載がまとめられたもので、単行本化されたのが1963年。『暮しの手帖』での初掲載は1960年ですから、もう50年以上前に書かれたものですが、世代を超えて読み継がれ、最近、河出文庫で文庫化されました。
内容は食に関するもの。パリを拠点に シャンソン歌手として活動していた石井さんが、学んだ料理のレシピや、レストランでの食事、当時のパリの人々の食事の風景などを紹介しています。紹介されるレシピは石井さんが実際に家庭で作っている料理のレシピ。実際に料理を作っている人ならではの感覚的な表現が多いので、レシピというよりも"作り方"といった方がピンとくるかもしれませんね。
この本で一番気に入ったのは、当時のフランス人の食を含めた生活がいきいきと描かれていること。 時代としてはフランス料理の神様フェルナン・ポワンが亡くなり、ポール・ボキューズの時代になりつつある頃でしょうか。フランス人てやっぱり食べることが大好きなんですね。古い鞄を下げていても、おいしい料理を食べるのにはお金を惜しまない、なんて今でもそうなのでしょうか。
ところで。
わたしがこれを読んだのは、書店で平積みになっているの手にとったがきっかけ。
なぜ手にとったかというと、題名を『巴里の空の下オムツのにおいは流れる』と読み違えたからです。
世の中、何がきっかけでその本を読むことになるかわかりませんね。一期一会です。
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