2010年8月24日火曜日

世界と向き合うことの哀しみ 『Don't Worry Boys  現代アメリカ少年小説集』

都市の風景
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 先日読んだ『昨日のように遠い日―少女少年小説選』のあとがきに、同じく柴田元幸さん編の少年小説集『Don't Worry Boys』のことが載っていたので読んでみました。
 少年小説集といっても、やっぱりマーク・トウェインのようなものとは全然違います。もっとヘビーな話ばかり。いうなれば、少年が世界が向きあうことの哀しみに満たされた短編集のように思います。
 一番好きだったのは、イーサン・ケイニンの『アメリカン・ビューティ』。この人の小説は、ほんとにハズレがないですね。

 収録作品は次のとおり。
「望遠鏡の向こうに」 Through the Telescope バリー・ユアグロー(Barry Yourgarau)
「石の子」 The Stone Boy ジーナ・ベリオー(Gina Berriault)
「目隠し鬼」 Colin Maillard ガイ・ダヴェンポート(Guy Davenport)
「アメリカン・ビューティ」 American Beauty イーサン・ケイニン(Ethan Canin)
「川べりで」 On the Rivershore クリストファー・ティルマン(Christopher Tilghman)
「パンの裏側 -食べ物の出てくる回想録」 The Underside of Bread: A Memoir with Food マイケル・フランク(Michael Frank)
「血のスープ」 Blood Soup スチュアート・ダイベック(Stuart Dybek)
「リリーを盗む」 The Theft Of Lily スティーヴ・スターン(Steve Stern)
「スペインの貴婦人」 Lady of Spain ロバート・ラヴ・テイラー(Robert Love Taylor)
「序曲」 Prelude バリー・ユアグロー(Barry Yourgarau)

Don’t worry boys

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