補色について、ときどき誤解している、あるいは説明不足な解説を読むときがあるので、書いておきます。
一般的に、色相環で正反対に位置する関係の色を補色といいます。
コントラストが強くなりお互いの色を引き立てる効果があります。
ここまではよく知られている話ですが、だからといってPhotoshop等のペイントソフトののカラーホイールで反対側の色を選べばいいかと必ずしもそういうわけではありません。
いわゆるペイントソフトのカラーホイールは光の3原色に基づいたもので、R(Red)G(Green)B(Blue)の補色はCそれぞれ(Cyan)M(Magenta)Y(Yellow)となります。反対の色を混ぜると無彩色になる、というものですね。これを物理補色といいます。
ただ、これは人間の感じる補色とちょっと違っていて、人間の感じる補色は180°反対から少しずれたところにあります。人間の場合、赤の補色はシアンではなく緑に感じるわけです。これを心理補色といい、こうした人間の感じる色を体系化したものの例としてマンセル表色系があります(他にもある)。
Photoshopの場合はLabのカラーピッカーを使うと人間の知覚に近い補色を得られます。Labのaは赤-緑、bは青-黃の軸に対応していて、aとbのそれぞれの数値の正負を逆転させると補色になるわけです。
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