2009年8月20日木曜日

人は変わるのか変わらないのか 『寝ぼけ署長』 山本周五郎

都市の風景
都市の風景 posted by (C)nonkuri SIGMA DP2


 伊坂幸太郎を立て続けに3冊読んで、これ以上読むべきか迷っている。宮部みゆきは3冊読んで諦めたし、有栖川有栖は1冊で読むのを止めた。しかしながら、伊坂にはまだ可能性がある気もするので、打ち止めにするかどうかの結論は後回しにしたい。

 それはさておき。
 次は物故作家の小説を読んでみようと思い、書店を探索した結果、山本周五郎に決定。
 山本周五郎は1967年に亡くなっているのだから、もう没後40年以上経っているわけだが、書店の新潮文庫の棚には、まだずらりと作品が並んでいる。この人の作品の表紙は周囲の作者とは色が違っていて、棚の中でもよく目立つ。奥付を見ると、最近でもまだ増刷されているようだ。

 この『寝ぼけ署長』はミステリーの要素が強い人情譚というべきか、人情譚の要素が強いミステリーというべきか。昭和20年代に書かれた作品だが、物語はまるで古びていない。時の試練を経て残っている作品というのは、素晴らしいですね。


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