『パタリロ!』という漫画にこういう台詞がある。
「お前の冗談には悪意がある」
「冗談とはもともとそーゆーもんです」
『パタリロ!』のこの台詞を読んだのは高校生のときだったが、それ以来ずっと心に引っ掛かっていて、折に触れて思い出し、そのたびにこう考える。悪意のない冗談は成立するのだろうか、と。
成立する、ということを立証するには、一つでもいいから悪意のない冗談の例を挙げればよい。
この台詞を思い出すたびに、過去に自分が笑った冗談に思いを巡らす。
当然のことながら、歳を重ねるたびに自分が笑った冗談はどんどん増えている。
しかし、未だ私はひとつとして悪意のない冗談を見つけ出せておらず、魔夜峰央の手のひらの上から抜け出せない。
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