DaVinci Resolve のカラーマネジメント設定はざっくり3種類あります。
1. DaVinci YRGB
初期設定。作業するディスプレイのカラースペースの中で、CST(Color Space Trancefer)等やLUTを使う、あるいは自分でコントラストや色の調整を行って、自分でカラーマネジメントする。
2. DaVinci YRGB Color Managed (Resolve Color Management, RCM)
DaVinci Resolve 独自の色管理システム。Timeline や Input、Output の色空間を一括で管理・変換する。
3. ACES (ACEScc / ACEScct)
ハリウッド等で標準化されている色管理システム。
個人的なおすすめは 2. の 「DaVinci YRGB Color Managed」(RCM)です。
対応しているカラースペースであれば、入力する素材が複数の異なるカラースペースの素材であっても、タイムラインに読み込む際にタイムラインのカラースペースに自動的に変換して扱えるので(基本的にメタデータで判断されますが、うまく読み込めなかった際にはクリップごとに個別に指定することもできます)、ノーマライズにかける手間が少し減ります。
また、RCM では、「DaVinci Wide Gamut Intermediate」がデフォルトのタイムラインカラースペースとなっています。このカラースペースは、DaVinci Resolve 独自の非常に広い色域をカバーしており、ほとんどのカメラの色域をカバーできるため、編集時の色のクリッピングや階調飽和を防ぐことができます。
最終出力時も、タイムラインのカラースペースから、Rec.709 Gamma2.4 や Rec.2100 HLG など指定したカラースペースに自動で変換されるので、出力も簡単です。
設定は、Project Settings の Color Management で行います。
私の普段の設定は次のような感じ。ディスプレイが HDR 1000 対応のものなので、Timeline working luminance は HDR 1000 を選択しています。
HDR の動画を作成する際は、Output color space を Rec.2100 HLG に設定します。
SDR 用のディスプレイであれば、Automatic color management にチェックを入れて、Color processing mode を SDR に、Output color space を SDR Rec.709 に設定すればいいかと。
なお、Output color space といっても、最終のファイル出力だけでなくて、当然のことながらグレーディング中のプレビュー動画にも適用されているので、最終出力を確認しながらグレーディングできます。
0 件のコメント:
コメントを投稿